「保福寺本堂 境内整備」
私のライフワークとも言える、地元・保福寺。その本堂が完成し御遷座式を行ってから、早いものでもうすぐ2年になります。その間に落慶に向けた境内整備を着々と進めて参りました。今回はこの2年間の整備のあらましをご紹介したいと思います。
建物の完成後まず取り組んだのが、防犯・防火のための防犯カメラ等の設置です。本堂は当然、工事中に配管・配線を行ってありましたが、境内を網羅するレイアウトで防犯カメラや炎感知システムの設置をセコムに行って頂きました。防犯カメラは24時間、お寺の様子をハードディスクに記録できます。炎感知器も一定以上の炎に感知しますので、これらのシステムによって防犯と防火の抑止に繋がればと思っています。万が一の事も考えて、消火栓の設置も行っています。
次に、檀信徒さんの安全と防犯も含め、フェンスの設置に取り組みました。本堂の裏側には擁壁があり高低差もかなりありますので、誤って擁壁側によろめくととても危険でした。そこで、ネットフェンスを設置しました。また、山門から入った水舎のところに水路があります。水はそれほど流れてはいませんが1m程度の深さがあり、小さな子供には危険でした。ここには擬木の結界を設置し、その他にも危険と思われる場所には手摺などを設け、訪れる方々の安全性を確保できるよう整備を行いました。
また、梅雨時など、本堂の屋根に降る雨の量はものすごいものですから、雨落ち溝に溜まった雨水を水路に繋ぐ雨水排水管の設置を行いました。その後、庭の整備に着手し、一つで5トンもある庭石をレッカーで配し、参道には敷石を行い、禅宗らしい庭になりました。そして、先日。大きな天蓋を大間に取付けました。豪壮な組物と折上げ格天井の大間に合う天蓋は、なかなか難しいだろうなと考えていたのですが、立派な天蓋が用意され、なお一層荘厳な雰囲気を醸し出して頂けました。また、半僧さんのお厨子も総チーク造で出来上がり、落慶法要に向けた保福寺本堂整備工事は全て終了いたしました。あとは落慶の行われる11月4日を待つばかりとなりました。今回の落慶にはミャンマーより以前に旅の九十八でご紹介した、ミャンマー国三蔵法師と言われるバッタンダ エインダパーラ サヤドー猊下とミャンマー大使が参列して頂けるとの事です。また、橋幸夫さんの記念講演も予定しております。一般の方のお参りも出来るものと思いますのでお時間の許すお方はお参りにお越し頂ければ幸いです。