旅の二十二:「免震の家その2/上野原」
随分とご無沙汰をしてしまいました。
その間、このホームページのリニューアルに思いのほか時間がかかり、お待たせしてしまい大変申し訳なく思っております。
しかし、今回のリニューアルは時間もかかりましたが、とっても見やすくなったのではないかと思います。
今後ともご愛顧よろしくお願いいたします。
リニューアル初回は、免震の家のその後を書きたいと思います。
前回の日記のアップ後、免震装置について何人かの方からお問い合わせがありました。
同じ業界の建築士や工務店さんからも質問を受けましたので、県の大月建設部と私が所属している建築士会で共催した講習会で説明を行うとともに、やはり私が所属している建設組合で見学会を開催しました。
新潟中越地震の記憶が新しいからなのか、関心が高いようでした。
現場見学会の中では、こんな質問が多く聞こえました。
「免震なのにホールダウン金物や筋違い金物も使うの?」
そうなんです!免震装置を着けると建物の受ける「地震力」は1/3以下になるのですが、ホールダウン金物や筋違い金物などの軸組接合金物取り付けが低減できる、などといった建築基準法の緩和は無く、相変わらず現行法令に則った耐震構造が必要なんです。
免震構造だと通常の建築コストのおよそ1.2倍となるのに、金物類の費用は省けないというわけですね。こういったことに行政や法律の矛盾も感じますが、いずれにせよ、現在の法律の中で、地震にも台風にも強い建物を造るためには、こうした処置が必要だということは確かです。
現場の方は順調に進んでおります。
この家の一番の見せ所ともいえる軒廻りや屋根瓦葺きもほぼ完了しました。
これから床組みを行いサッシの取り付け、造作へと進んでいきます。
今後も現場の進捗状況に応じて報告していきたいと思います。