旅の六十一:「八重山の四阿完成!」
御無沙汰いたしました。年度末で公共事業の仕事がなかなか片付かず
苦戦しております。ただし、以前にお伝えした八重山展望施設の工事は、
この年度末でやっと完成しました。昨年の11月に報告したときは、まだ基礎
工事中でした。その後、軸部の建て方、屋根の下地と工事は順調に進んだのですが、予想外に今年は例年より雪の降る回数が多く、まして山の上です
から、一度降られるとなかなか行けず、工程管理も大変なこととなりました。
それでもなんとか無事完成にこぎつけ、一安心しているところです。
というわけで今回は、前回の続きとして、基礎工事以降の工事のあらましを
ご紹介したいと思います。
現場で基礎工事を進めている間に、木工事の木材の加工を行いました。
写真でも解るように、星型の屋根が複雑な形状をしており、軸組みの仕口
(しぐち:柱と梁や桁を接合する方法)には、鉄製の接続金物を使用している
ことから、各部の納まりなどを解り易くするために原寸図を描いて、
この原寸図を元に木材を加工。基礎工事の完了した1月下旬に建て方を行いました。材料の搬入は雪の影響もあり約一ヶ月遅れとなりました。搬入は前回ご説明した索道を使って行いましたが、作業は大変でした。
建て方についても、人力で材料を起こし、組み上げなければならず、こちらも大変な作業でした。今時は普通、レッカーで吊り上げて建てるのが主流です
から、一昔前に戻ったような作業です。でも、ベテランの大工さんが担当して
いましたのでずいぶん助かりました。
屋根工事においても、複雑な形だけに加工に手間取ったようです。
そんなこんなでたくさんの人達の手をかりて出来上がった八重山展望施設。
なかなかの出来と自負していますがいかがでしょうか?五、桜、星をモチーフにしたデザインで「桜の花のように丸みをおびた五角形」のデッキと「北を示す北極星のように方位が解る星形」の屋根の展望施設はほぼイメージ通りです。先日、完成のチェックに行ったときに『幸福の鐘』を付ければ良かったな!
なんて考えながら最終チェックを行いました。
これから日ごとに暖かくなり、ハイキングに最適な季節になります。
今なら近辺の桜も見頃です。登山道も植栽も今回の工事で整備され、
登りやすくなりました。地元の皆さんには、ご家族やお友達など誘いあって
登って頂けたら幸いです。