保福寺本堂
保福寺本堂
「保福寺本堂 内部」
保福寺では、河津桜がほころび始め、少しずつ春が近づいてるんだなと感じる今日この頃です。
保福寺本堂新築工事は、屋根の工事が終了し、現在は内部の天井を張っています。大間と内陣の天井は折上格天井としているのですが、天井を組む前に天井桁を受ける斗きょうを組み立てます。この斗きょうには実は設計上の苦心がありました。大間の四天柱をご住職さんたってのご希望により2尺の丸柱にしたのですが、他は1.5尺の丸柱ですから当然太さの違いが生じ、2尺と1.5尺の柱では斗きょうの木割が合わなくなります。いろんな方法を考えた最終結論として、斗きょうは柱に肘木を挿す大仏様式の挿肘木の手法を取り入れて設計をしました。
それが今まさに、柱に肘木が少しずつ刺さり斗きょうが組みあがってきています。ご住職さんから、すごいね!こんな風になるとは想像もしていなかったと、驚嘆とお褒めの言葉をいただきました。大変な試行錯誤のなかで設計したものが住職様をはじめ檀信徒の皆さんに喜んで頂けて、結果的には良かったなと思います。
工事は、この後もしばらく天井の組立が続きます。本来なら、もう耐震壁の構造用合板張りをしなければならないのですが、先日の東日本大震災の影響で合板が入手出来ない状況が続いています。ちょっと工事にも影響が出てきそうですが、頑張って進めて行きたいと思います。
だんだん暖かくなって来ましたので、散歩のついでに河津桜を眺めがてら、立ち寄って頂けたら幸いです。