旅の三十七:「福昌寺本堂上棟/上野原市」
暑中お見舞い申し上げます!
梅雨もようやく明け、暑い毎日が続きますが、如何お過ごしでしょうか?
私は、今年度、地区の育成会会長をしているため、子供たちの夏休み前から非常に忙しく、毎日、仕事と育成会行事の準備などに追いまくられ、
既に夏バテぎみです。ホームページの更新も遅れてしまい申し訳ありません。
そんな中ですが、先日、私が設計監理を担当し、かねてより工事が進められている、私の地元・上野原市四方津の福昌寺本堂・庫裏・客殿新築工事の
本堂の上棟式が行われました。今回はその工事のあれこれをご紹介したいと思います。
福昌寺は、450年ほど前に創建されたと伝えられる、臨済宗建長寺派の寺院です。明治頃には無住の時期もあり、建物の傷みが酷く、今回、再建の運びとなりました。無住だった時期に、境内地は国有地になり、参道も赤道(あかみち:道路法が適用されない国有の道で、かつて登記所の公図に赤色の着色が義務づけられていたため、赤道・赤線と呼ばれてます。ちなみに国有の水路は同様に青線です)にされていました。したがって、境内地の払下げや、赤道を建築基準法上の道路にするための手続き、及びその造成工事を事前に行いました。私が本堂再建の総合的な企画を依頼され、この事業にかかわって
から、早いもので、もう4年以上になります。
本堂新築工事に着手したのは、昨年の11月15日。近隣のご住職3名が参加していただいて法要を行い、厳粛な地鎮祭を執り行いました。
その後、基礎工事に着手し、檀家の皆さんから、「まるでビルの基礎のようにすごい鉄筋だね?」と言われた、堅牢な基壇及び基礎が出来て、
この6月20日に立柱し、建て方を始めました。そして、7月29日、やっと上棟にたどり着いたわけです。
本堂の構造形式は、桁行5間半、梁間5間半。入母屋造り銅板葺き、側廻りの柱上に舟肘木を、内部の柱上には大斗肘木を載せました。軒は一軒(ひとのき)疎ら垂木(まばらたるき)、妻飾りは、伝統的な叉首組(さすぐみ)として
います。
実にさまざまな紆余曲折もありましたが、なんとかここまで漕ぎ着くことができました。今後は、本堂の完成は勿論ですが、庫裏・客殿の工事に一日も早く着手し、全体の事業を無事完成させなければなりません。まだ、いろいろ問題は
あるのでしょうが、関係者の皆様と共に頑張って行きたいと思います。ご関係の皆様、よろしくお願いいたします。
福昌寺は、国道20号の四方津交番の北側です。近くにお越しの際、ちょっと気にかけて頂けましたら幸いです。
また、折りをみて報告したいと思います。