2002/09/07 先日の構造見学会には、多くのご来場ありがとうございました
先日の構造見学会には、多くのご来場ありがとうございました。
見学会で多かった質問などに、改めて答える意味で今回は、我が家で使っている部材等をご紹介します。
上から1番目の写真は、耐震壁材としてダイライトを採用しています。通常の4.5cmx9.0cmの筋違いの1.5倍の強度の壁材です。したがって筋違いとの併用で通常の耐力壁の2.5倍の壁としています。両面真壁の所は両面ダイライト張りとし通常の耐力壁の3倍としています。
上から2番目の写真は、柱引き抜き金物(ホールダウン)です。ステッキ状のボルトを基礎に埋め込み、柱を直接基礎と緊結しています。したがって、地震時の揺れにより起こる、柱の引き抜き作用をホールダウン金物により、基礎と柱を直接繋ぐことで、防止できます。最近の建物は、筋違い、耐震壁材、金物等の使用により壁の剛性が強くなっており、剛性の大きい壁ほど柱の引き抜きは大きくなりますから、こういった金物の設置が重要です。
上から3番目の写真は、スプリング付の座金です。我が家では、梁などに天然の木材(集成材ではない、そのままの木材)を使用していますので、どうしても、季節によって乾燥収縮します。木が収縮した時に、金物のボルトが緩まないように使用しています。
上から4番目の写真が、松丸太の釿(ちょうな、手斧とも書きます)はつり。上から5番目の写真が、その釿です。今では、ほとんど使われませんが、江戸時代以前は木材を角や板状に加工する時に用いられました。我が家の松丸太は、デザイン上、釿はつり仕上げとしました。手作りの仕事は、粗削りのなかに、温かみと味がありますよ。
この日記では、これからも折を見て、こうした部材や、伝統技術の紹介もしていきたいと思います。また、ついつい専門用語が増えて「素人にはわからないぞ」とのお叱りなども受けてしまいます。そうしたご意見やご質問には、メールやこの日記上でお応えしたいと思いますので、遠慮なくお送りください。日記を書いていく励みにもなりますので(笑)。