旅の六十二:「福昌寺落慶法要!」
御無沙汰いたしまして、大変申し訳ありませんでした。
前回の更新以降、いろんな事がありまして、旅日記は後回しになってしまい
ました。
今後は、またきちっと定期的にアップしたいと思っておりますので、
よろしくお願いします。
今回は約一ヶ月前の4月26日に行われた福昌寺の落慶法要について
書きたいと思います。
まず、落慶法要ってご存知ですか?これはお寺の新築や修理の完成祝いのことです。一般的に言う落成式・竣工式、あるいは完成祝いや家見と同じ
です。ただ、お寺なので、そこに住まわれる本尊様を改めて安置し、お経を
唱えて、工事の完成を仏様や壇信徒の皆様と祝う形になります。
福昌寺本堂・客殿・庫裏新築工事については、「旅の三十七:福昌寺本堂
上棟」、「旅の五十八:福昌寺本堂・客殿・庫裏新築工事完成」の中でご紹介
いたしましたので省略して、ここでは落慶法要について紹介したいと思います。
落慶法要は、先ほども触れましたように、お寺の新築などの完成祝いです。したがってそう滅多に行うものではありません。住宅などは、今や一世代に
一軒という時代ですが、以前は何世代にも渡って住み続けたものです。
資材や手造りで造る労力を考えると、100年や200年は建て替えられることも
なかったわけです。そんな住宅と比べても、お寺などは住宅の何倍も資材や
労力が必要ですから、傷んだ所は修理し、常にアフターケアして、建て替えのスパンはもっと長かったのでしょう。福昌寺旧本堂にしても同じだと思います。福昌寺旧本堂には棟札(むなふだ:新築や修複の記録として、目的や年月日、関係者の名前などを記載した板を小屋裏に打ち付け、後世に伝える札)が
ありませんでしたから、建築年代は解りませんが、恐らく江戸後期頃に建て
られたと思われますので、約200年前の旧本堂新築時には、落慶法要が
行われたかも知れません。実際いつ頃から落慶法要が行われているのか
定かではありませんが、福昌寺に関しても、数百年に一度の大事業であることには変わりありません。
さて、福昌寺の落慶法要ですが、まず法要に先駆け稚児行列が執り
行なわれました。稚児行列はかけがえのない命を恵まれた子供達が、
仏様とのご縁をいただく行事で、仏様に仕える伝統的な衣装を身にまとい、
無病息災を願って練り歩くものです。あどけない子供たちと、それを見守る
お母さんやおばあちゃん、お父さんがビデオやカメラを片手に必死に撮影する姿が印象的でした。
そして、いよいよ法要の始まりです。境内には多くの壇信徒の皆さんが
集まり、本堂の中では40~50人にもおよぶ僧侶の読経が始まりました。
はじめてこういった光景を目の当たりにした壇信徒の皆さんは、迫力ある
読経や雰囲気に度肝を抜かれたのではないでしょうか。約1時間で法要は
終了し、その後、建設委員会の経過報告会、そして、祝宴。祝宴では、
企画から始まり壇信徒の皆様への説明会などなど、6~7年という長きに
およぶ事業に対しての苦労話などで盛り上がり、やがてお開きとなりました。
関係者の皆様、本当に長い間お世話になりました。これからもよろしくお願い致します。