2002/07/12-15 ※建て方
※建て方:建築用語で柱、梁等、軸組みの組立の事です。
7月5日に土台を伏せ、8日から先行足場を組み10日からの建て方に向けて準備万端だったのですが、例年より随分早い台風のため12日からに延期しました。関係者の皆様には、ご迷惑をおかけしました。
1日目(12日)昨夜まで、職人さんへの連絡や、仕出しの手配など行ない、今朝も早くから家族で準備です。職人さんがそろったとこで、建物の四隅に酒、塩、米を撒いて清め、お神酒を頂いて安全を祈願し、いよいよ建て方に着手です。まず、8寸角(24cm)8mの通し柱(木曽桧)の建てだしから始まり、8本の通し柱を立てて1日目の作業は終了しました。240mm x 240mmの柱、120mm x 300mmの梁で組んだフレームは、3階建てであっても安定感があります。古建築の民家の大黒柱、中黒柱はただ単にそれらの柱を入れているのではなく、構造上重要な位置なので太い柱・梁を入れ力の分散をしています。構造計算で安全性の確認はもちろんしておりますが、私はこういった、日本建築の伝統的な工法で、台風や地震の不可抗力的な外力が加わっても、安心していられる住まいを、現代の家にも求めています。
2日目(13日)太い柱と梁がピタッと組まれていく様子は、正に匠の技、自分の頭の中で構想し、イメージしてたものが寸分の狂いも無く出来て行くのは感動です。家族は形が出来てくるにしたがって、「自分たちの家ってこういう家だったんだ」と、やっと実感できたらしく、理解しているようでぜんぜん解ってないのが良く分かりました。普段、私が接している施主様も私の家族と同様だとしたら、私自身、もっと図面や完成イメージの説明に工夫を凝らす必要があるかな、と反省をこめて改めて感じました。まあ、形のないものを説明するのは、なかなか難しいことではあるのですが・・・